なにかのまねごと

A Journey Through Imitation and Expression

下流層談義について

 私は下流層の人間である。そして上京して大学に入り中流層の人々に囲まれて生活することによって、ひどいカルチャーショックを受けた。この世の中には本当に格差があったのだと思い知った。それまでは格差というものを知っていてもあまり意識はしなかったし、それが具体的にどういうところに現れてくるのか想像することもろくに出来なかったのだ。このショックは本当にひどいもので、今まで何度も言語化しようと試みたがどうにもうまくいかない。相当深くまで刺さったコンプレックスになってしまった様だ。
 だからここ最近各所で見かけるようになった下流層談義も、読んでいるだけで胸が痛む。話の元となった本の下流社会も、立ち読みを少ししただけで棚に戻してしまった。しかし、いつかはこのコンプレックスと何らかの形で折り合いをつけなければならないだろう。