なにかのまねごと

A Journey Through Imitation and Expression

ゲド戦記がついにアニメ化

 ゲド戦記スタジオジブリによって劇場アニメになることが今日発表された。キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!と喜びたいところだけれど、今回監督を務めるのは宮崎駿氏ではなくてその長男の宮崎吾郎氏だという。プロフィールはこちら→http://www.ghibli.jp/ged_02/30profile/000111.html
 これを見る限り、今までアニメ制作には関わったことがないように見受けられる。そしてそんな中、ゲド戦記の様な名作のアニメ制作を、しかも宮崎駿氏の息子という立場でありながら務めるとは、相当なプレッシャーであろう。製作発表の時期が遅いように思えるのも、それらを慮ってのことかもしれない。


 ゲド戦記は以前にアメリカで短期のTVドラマシリーズとして実写化されている。しかし、その出来はあまり良いものではなかったようだ。こちらのページに、作者ル・グイン自身による批判文が載っている→http://www.slate.com/id/2111107/。こちらを読むと、作者が自作の登場人物たちの肌の色についてこだわっていることが語られている。脚本の出来もショックだったようだが、登場人物の肌の色をいたずらに変えられてしまったことに一番怒りを覚えている様子だ。
 ゲド戦記では主にカルガド人とアーキペラゴ人というふたつの民族が登場するが、彼らの肌の色、髪の色は違う。カルガド人は白い肌に黒髪か金髪、アーキペラゴ人は赤褐色の肌に黒髪という設定である。そして、主な登場人物はほとんどがアーキペラゴ人だ。


 しかし現在のスタジオジブリのトップページ(http://www.ghibli.jp/)の画像の人物を見ると、どう見ても赤褐色の肌に黒髪には見えない。描かれている場面からするとおそらく彼は王子アレン(レバンネン)であり、彼はアーキペラゴ人であるにもかかわらずだ。その辺り、ル・グイン氏の方が譲ったのだろうか?しかし先ほどのTVドラマシリーズの批判文には、昔から本の表紙の人物を白人にされてしまうことへ抗議してきた、とも書かれている。それからすると、そう簡単に譲ったとは考えづらい。ここら辺がどうなっているのか、非常に気になる。