なにかのまねごと

A Journey Through Imitation and Expression

階段

 健康のためになるべく階段を利用するように決心した。そしてえっちらおっちら階段を上っているときに、ふと思った。何故人は壁を垂直に登らないのだろう?

 階段を上っても壁を垂直に登っても上る高さは変わらない。仕事量は同一だ。移動する道のりのことを考えるのならばむしろ壁を垂直に登った方がいい様な気すらしてくる。単純に考えるならばその方が速い。なのに人が上るのは階段であって壁ではない。なぜか?


 答えはもちろん簡単で、壁を登る方が難しいし疲れるからだ。しかしもう少し一般化すると、その答えはきっとこうだ。難しい方法で無理をするよりも、簡単なことを積み重ねた方が確実だから。


 けれどももしそこに階段がなく、壁しかなかったらどうするのか?そんなときは出来る限り階段を作った方が良い。壁を登るよりも労力を使うことは確かだが、その労力は投資だ。出来る限り、という言葉の意味はそこにあって、投資する価値がないと思ったのならばさっさと頑張って壁を登ってしまおう。