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機械の仮病 第二回感想

読書 秋田禎信

 第二回、凄く怖かったです。それは機械病とか理解不能な子供達とか、そういうところとは全然関係なく怖かったです。何が怖かったかというと、ただ一つ。主人公の『女』っぷりです。
 もう秋田氏はどうしてこんな女を描けるんでしょうか?今回の主人公は、(善悪とは違う意味で)『正しい女性』のテンプレートをそのままカタチにしたようで、本当に凄かったです。女性恐怖症の私は、この主人公からは裸足で逃げ出すしかありませんでした。
 個人的に一番怖かったのは、以下の一節。

 信也君というのは耕太の友達で、去年から同じクラスになり、よく遊んでいる。わたしも知っている子だ。耕太と同じくサッカーが好きで、中学校で同じ部活に入ろうと言っているようだ。でも多分、信也君が行くのは公立の学校だろうから、わたしはそれとなく、だったら今からでも市営のサッカークラブに入ったら? とふたりに言っている。それなら中学が別れても一緒に続けられる。

 いえ、これが優しく賢いお母さんの的確なアドバイスであることは分かります。そこにはおそらく何の悪意もないことも。でもダメなんです。いや、だからダメなのか。とにかく、本当に息をするように自然に信也君のことを値踏みしているところが怖いです。
 もっと何か書くべきなんでしょうが、読み返すのすら怖いのでこの辺で感想を締めくくりたいと思います。

2010年12月7日追記
 ここで私が言っている女性への恐怖ですが、多分これは私が子どもの立場から物事をみているから出てくるのではないかなと思います。自分は仲良く友だちと遊んでいる。友だちのお母さんもそれを見てくれているのに、内心はどう思われているか分からない、そういうところが怖いんだな、と思います。