なにかのまねごと

A Journey Through Imitation and Expression

誰にも信じてもらえない体験

 高校生の頃、通学中に駅で馬の顔をした人を見かけたこと。

 

 その馬の顔をした人は学ランを着て、同じ制服の男子と普通に話しながら階段を降りてきた。私は電車を待ちながら友達と話している最中だったけど、唖然として何も言えなくなってしまった。

 そうしているうちに馬の顔の人は階段を降りきって友人らしき人と一緒にその裏側に回り込んで行って見えなくなってしまった。それに、乗るべき電車も来て私は友達と一緒に電車に乗り込んだ。

 で、電車の中で友達に説明しましたよ。馬の顔をした人が普通に通学している様子だったと。友達には死角になって見えなかったかもしれないけど、私は見たのだと。

 そうしたら、私がマトリックスに迷い込んだのだということにされてしまった。

 

 今でもあの馬の顔をした人がわからない。