なにかのまねごと

A Journey Through Imitation and Expression

物語を空間で把握する

 ゲーマー世代の人は、『一本道のストーリー』という用語を口にすることがある。もちろん褒め言葉ではなく、たった一つのシナリオを延々と見せられている場合などに用いられる。

 ゲームには、物語が分岐したりするインタラクティブ性があり、それが当たり前になってしまった世代には、ゲームにおいて『一本道のストーリー』しかないのであったら、それはマイナスの印象なのだ。

 では、『一本道のストーリー』の逆の用語はなんだろうか?それはおそらく、『広がりのあるストーリー』だろう。一本道という一次元から、広がりという二次元に拡張されたのだ。

 つまりゲーマー世代は、物語を空間的に把握する能力がある、と推察できないだろうか?

 メインストーリーがあり、サブストーリーが幾つか並列にあり、最終的にサブストーリーがメインストーリーに合流する、といったことを空間的に考え、把握しているのではないかという話だ。

 普通はこれは難しい。けれどもゲーム内シナリオの場合、イベントが起こる場所とストーリーの舞台は大抵一致しているので、ここには〇〇のシナリオがあり、こっちには△△のシナリオがあり、といった具合で、ゲーム内の空間構造がそのまま、物語を空間的に把握する能力に寄与しているのではないかと思うのである。

 しかし、だからどうという話ではない。

人生はロールプレイングだ

 君は、いつも僕を見たこともない世界に連れて行ってくれる。

 そして僕は君に連れられて、見知らぬ人々と出会い、世界中を駆けめぐり、君の喜び悲しみを一緒に感じる。

 これは物語そのものだ。

 けれども物語には終わりがやってくる。君と僕が別れなければならない時がやってくるのだ。

 君と別れてからも、僕は君のことを想う。物語が終わった世界で、君はどう生きているのだろうと。

 ある君は王様になったり、ある君はお父さんの後を継いだり、ある君はその行方が知れなくなっていたりする。

 いずれにせよ僕は心から思う。君が、幸せになっているようにと。

 君は、何度も出会った君たちは、いつも僕を幸せにしてくれた。

 君を通して見る冒険の世界は決して幸せなことだけではなかったけれど、それも含めて僕には幸せな思い出なのだ。

 今一緒に冒険している君も、もう長い付き合いだ。今までたくさんの君たちとの別れがあったように、いつか君とも別れる日が来るのだろう。

 その別れがまた、幸せなものであることを願うよ。

 そして別れた後の君が、僕がいなくなった世界でも幸せに生きていることを、心より願うよ。

 主人公という名の、もう一人の僕へ。

ドラクエ10外の人かわいいよ問題

 これはドラクエ10ダークドレアムクリアネタバレ感想です。

 

 私はドラクエ10の外の人が好きです。外の人ってあれね、人間の自分じゃなくて、種族の自分の体の持ち主さんのことです。種族はウェディ子ちゃんで遊んでるのですが、シナリオに時々出てくる外の人のウェディ子ちゃんがかわいくて仕方ないのです。

 本当に明るくて、前向きで、優しくて。

 なのでダークドレアムシナリオで、ウェディ子ちゃんのご両親が見つかって本当に良かったと思っています。その時のウェディ子ちゃんのセリフがまた泣かせます。

「パパとママは悪いこともしたかもしれないけれど、でも私はパパとママの味方でいてあげなきゃ」

 ちょっとうろ覚えですけど、この子本当に好きだわー、としみじみ実感しました。

 そんなんなので、ゲーム開始したばかりの頃は早く人間になりたいとか思ってましたが、今は人間に戻ることなど考えず、ウェディ子ちゃんの姿のままでいます。

 でも、そういう自分のキャラとしてのウェディ子ちゃんと、外の人としてのウェディ子ちゃんはまたちょっと違うんですよね。自分の姿としてのウェディ子ちゃんもかわいいのだけど、外の人のキャラとしてのウェディ子ちゃんはもっとかわいい。

 シナリオ上なかなか会えない外の人ですが、これからも登場を楽しみにしています。