なにかのまねごと

A Journey Through Imitation and Expression

Ever17 おわった

 というわけでEver17も無事終了。久々に夜明けまでやり込んでしまうゲームに出会うことができた。という訳で以下ネタばれ感想。




 やはり閉じ込められたのは二組で、時間軸も武視点>17年後>少年視点で間違いはなかった。しかし、それでも誰が何のためにこんなことをしたのかということや武視点少年=少年視点武ということやつぐみお母さんには気づいていなかったので、結構謎解きカタルシスというか、ええぇぇっ!って感じは味わえた。佳境のところでは少年視点武に向けて「そういやお前は誰なんだよ!?」などと突っ込みを入れまくっていてしまっていたり。
 こうした時間差叙述トリックやBWという存在の面白さなどシナリオの仕掛けについても語ることは多いが、私がこのゲームでそうした仕掛け以上に驚愕したところがある。それはドラマがちゃんと出来上がっているということだ。
 こういった大掛かりな仕掛けがあるミステリほどその仕掛けに頼りすぎてドラマ部分がおざなりになりがちなものであると思うが、このゲームはそうした大掛かりな仕掛けもありつつドラマとしても物語がしっかりと成立している。特に物語をしっかりと大団円に導いてくれたのは見事としか言いようがない。武やホクトがやたら頑丈というのは突っ込みどころだとは思うが、目的のために手段はあるので、個人的には許容範囲。
 個人的に一番気に入ったのは桑古木。好きな女性のために人生丸ごとかけてしまう純粋さとその割の報われなさがツボです。


 しかし本当に久々にいいゲームに出会った。これからしばらくはこのゲームのことを思い出しながらニヤニヤして過ごそうと思う。