なにかのまねごと

A Journey Through Imitation and Expression

スレイヤーズ1 リナとキメラの魔法戦士 感想

 というわけで、角川つばさ文庫の『スレイヤーズ1 リナとキメラの魔法戦士』を読んでみた。大まかな筋としては原作第一巻スレイヤーズ!をナーガやシルフィールも交えてリライトしたものだった。当然と言えば当然かもしれないけれど、子供向けに長いセンテンスの言葉は避けられて、サクサク読めるようになっている。リナ12歳、ガウリイ18歳と登場人物も若年齢化が計られている。
 でも正直な話、これは今の子供が読んで楽しいのだろうか?疑問に思ってしまった。
 原作スレイヤーズにみられる陰惨さは全て払拭されて本当に軽いノリで読めるのだけれども、あまりにも軽過ぎるというか説明が足りないというか。それに各キャラクターの立ち方も、原作を知らない子供がこの本を読んだとして、ナーガのキャラ立ちに納得が出来るのだろうか?と思ってしまった。
 原作既読者としては夢の競演が果たされているリメイクなので、なんだかんだ言って面白かったと言えるかなー、と思っているのだけれど。
 これから、『スレイヤーズ2 リナとあやしい魔道士たち』を読もうと思っているのだけれど、これは原作2巻アトラスの魔道士をリライトしたものらしい。全体的にノリを軽くしているつばさ文庫で、あの悲しいラストシーンがどうなっているか気になるところ。あのラストの切なさのおかげで原作スレイヤーズで一番好きな話なので、そこをどう改変してあるか非常に気になる。
 というわけで、読書の旅へ行ってきます。