なにかのまねごと

A Journey Through Imitation and Expression

愛しい香奈枝さんの装甲悪鬼村 事前知識

 というわけで村正本編をプレイしていない人でも愛しい香奈枝さんの装甲悪鬼村が読めるよう、必要な前知識をちょっとまとめてみたよ!

大鳥香奈枝さんについて

 彼女は武門の名家のご令嬢で、とある事情から幼い頃からヨーロッパに長いこと留学することになった経歴のある女性です。現在ではその経歴を生かし、大英国連邦の組織GHQに軍人として務めています。ちなみに、彼女の上司や同僚はふぁっきんいえろーもんきーべいべーな白人さんがほとんどです。階級は中尉。常に本気なのか冗談なのか分からない、かなり得体のしれない感じのミステリアスな美女です。背が高くでっかいという自分の体格を非常に気にしています。
 そして彼女の腹心と言えるのがばあやの永倉さよです。彼女の留学にも側を離れず着いて行き、彼女が軍人となってからも軍属身分を得た上で香奈枝さんに同行しています。
 また、香奈枝さんはバロウズ(偽)という強力な武器を扱います。これについては劔冑(ツルギ)の欄で後述します。

GHQ六波羅、このゲームの時代設定について

 このゲームの舞台は大和と呼ばれる仮想国ですが、だいたい日本です。時代は第二次世界大戦終了から6年後となります。
 この大戦終了時に大英国連邦率いるGHQという組織が日本を直接統治しようとしますが、その前の僅かな時間で六波羅と呼ばれる武門集団が大和を統一、自治権を主張します。で、いろんな陰謀があってGHQはそれを承認。六波羅に大和統治を委任する、という形になっています。
 しかしこの六波羅という組織は割と圧政を敷いていまして、一般人からは非常に嫌われています。GHQとしては六波羅が民衆の反感を買いまくって不満がある程度に達した時こそ、自分たちが素晴らしい統治者として大和を制圧するときだ、という事で、統治を委任するといっても六波羅の治世には基本ノータッチ状態です。
 こんな中、GHQ所属の香奈枝さんが六波羅の治世に問題はないかを見る査察官として真面目に仕事をしようとしているのは例外中の例外なのです。
 また、こんな大きな政変が起こっても田舎の寒村では代官がいるということだけが問題で、その代官が誰から派遣されているのかなんてことはなんの問題にもならなかったみたいです。
 ちなみに文明レベルとしては、車、電話などはすでにありますが、テレビまではまだありません。
 なお、愛しい香奈枝さんの装甲悪鬼村は本編開始前の出来事です。

劔冑(ツルギ)と武者、軍事力について

 この辺については村正公式サイトからダウンロード出来る体験版の割と最初のほうで結構説明されているので、そちらをお読み頂ければと思いますが、取り敢えず概要だけ。
 この世界には劔冑(ツルギ)というパワースーツみたいな超兵器が存在します。これを装備すると耐久力が上がるのはもちろん攻撃力も高くなりますし空も飛べます。非武装時には運搬ができるよう、各劔冑特有の姿をとったりもするのです。この劔冑を扱う者のことを武者、または仕手と呼びます。しかしその数は非常に限られたものでした。なぜなら、熟練した鍛冶師の命を文字通りに注ぎ込まないと完成しないシロモノだったからです。製法自体はかなり昔から知られており、世界の各地、しかし限られた地域でのみ製作されています。その理由についてはここでは置いとくことにします。
 で、この劔冑は強くてもごく少数しか生産できないというのがネックだったのですが、近年鍛冶師の命を使わなくても製作する方法が発明されました。性能としては古来よりの技法で作られる劔冑と比べると非常に低いレベルに留まりましたが、それでも生身の人間よりもよほど強く量産ができるということで軍事力に革命が起こったり。なので、今までは武門の名家しか持たなかった劔冑をある程度の階級以上の軍人にあてがうことが出来るようになったわけです。
 香奈枝さんが持っている劔冑は西洋で作られたバロウズ(偽)です。非武装時にはコントラバスの姿を取ります。なんか(偽)とか書いてありますが、それでも鍛冶師の命を注がれた上呪われた的な由来を持つ逸品で、量産型の劔冑とは比べものにならない性能を誇ります。
 一方代官の火乃が持っている劔冑は哀しいかな量産型。香奈枝さんのバロウズ(偽)とは比較にもなりませんが、その結果やいかに…。

 といったぐらいのことを把握しておけば村正本編を読んでなくても愛しい香奈枝さんの装甲悪鬼村は読めるんじゃないかなぁ、と思います。